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矯正治療と口呼吸・舌癖の関係
〜歯並びだけでなく健康にも影響する習慣〜
矯正治療を検討している方や、すでに治療中の方にとって、「口呼吸や舌の癖が歯並びに影響する」という話は意外に知られていないことがあります。
実はこれらの習慣は、歯並びだけでなく、咬合や顔の形、さらには全身の健康にも影響することがあるのです。
今回は、口呼吸や舌癖が矯正治療に与える影響と、その対策について解説します。
■ 1. 口呼吸の影響
口呼吸は、鼻ではなく口で呼吸をする習慣です。子どもや大人に見られますが、矯正治療にさまざまな影響を及ぼします。
口呼吸が歯並びに与える影響
上下の前歯が前に出やすく、出っ歯になりやすい
上顎が狭く、アーチが歪むことがある
咬み合わせが深くなったり、開咬(前歯が噛み合わない状態)になる場合も
健康への影響
口内が乾燥し、虫歯や歯周病のリスク増加
睡眠中のいびきや口臭の原因になる
集中力や成長に影響することもある
■ 2. 舌癖の影響
舌癖とは、舌の位置や動かし方に問題がある習慣です。代表的なものに以下があります。
舌を前に突き出す癖(舌突出癖)
飲み込むときに舌が前歯を押す癖
口を閉じずに舌が上あごに触れない癖
舌癖が歯並びに与える影響
前歯が押され、出っ歯や開咬を招く
上下の歯列のバランスが崩れ、咬合が不安定になる
■ 3. 矯正治療中の対策
矯正治療中に口呼吸や舌癖がある場合、単に装置で歯を動かすだけでは後戻りや咬み合わせの不安定化が起こることがあります。
以下のような対策が有効です。
口呼吸の改善
鼻呼吸トレーニングや口周りの筋肉運動
アレルギーや鼻詰まりが原因の場合は耳鼻科と連携
舌癖の改善
舌の位置や飲み込み方を矯正する「MFT(口腔筋機能療法)」
舌の筋肉を鍛えるエクササイズや日常の習慣改善
矯正装置との併用
上顎拡大床やマウスピース型装置で正しい顎の形や舌位置を誘導
小児矯正では成長期を利用して自然に改善するケースも多い
■ 4. まとめ
口呼吸や舌癖は、歯並びや咬み合わせに大きな影響を与えるだけでなく、全身の健康にも関わります。
矯正治療を成功させるには、装置で歯を動かすだけでなく、呼吸や舌の習慣を改善することが重要です。
口呼吸や舌癖がある場合は早めに歯科医師に相談
MFTや呼吸トレーニングを取り入れる
矯正装置と併用して習慣改善を進める
これらの対策を取り入れることで、より安定した歯並びと健康な咬み合わせを実現できます。