矯正の注意点
装具の装着について
正しく装着する
矯正を成功させるために最も重要なことは、歯科医師の診断や指示にそって装置を正しく使用することです。
特に取り外し式の装置は、ご自身やお子様が間違った方法で装着してしまうと、期待する効果が得られなかったり、装置の変形・破損につながったりするのでご注意ください。
例えば「拡大床」という、顎を少しずつ広げて歯が出てくるスペースを広げるための装置があります。
一週間に1回ネジを巻いて拡大させ、お子様の口の中に入れますが、保護者様にはその管理をお願いしたいと思います。
もらってお子様の口の中に入れる。お子様がずっと入れているのを見ておいていただくというのが、お母さんの役目です。
装着についてわからない点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
装着時間を守る
矯正器具や装置の装着時間を守ることも、矯正において大切なことです。
例えばマウスピースは、矯正期間中、1日22時間以上装着することが必須です。
食事と歯磨き以外は、睡眠中も装着しましょう。
お子様はいったん外して再装着するのをうっかり忘れたり、時間より早く外したりしてしまいがちです。
保護者様はお子様の様子をご確認いただくようお願いします。
正しくお手入れする
取り外した器具や装置は適切にお手入れしてください。
装置ごとに正しいお手入れ法がありますので、それぞれの注意点を守ることが大切です。
お手入れを怠ると、器具や装置に細菌が繁殖してお口の環境を悪化させたり、器具や装置の劣化が早まったりする恐れがあります。
小さくて自分でお手入れできないお子様は、保護者様がお手入れをお願いします。
ご自身でお手入れできる年齢のお子様には、「器具・装置を大切に扱う」という意識をもっていただくためにもお子様自身でお手入れを行い、保護者様は見守っていただくことをお勧めしています。
食事について
硬い食品
硬い食べ物を前歯でかじると、器具・装置の破損につながりかねません。
生のニンジンやせんべい、けんぴなどの硬い食べ物は食べないようにしましょう。
飴や氷などを噛む癖がある人は、矯正期間中は控えてください。
粘着性の高い食品
ガム・キャラメル・ソフトキャンディー・餅・グミなどは、器具・装置と歯にくっつきやすく、取り除く際に器具・装置が壊れたり、変形したりするので注意が必要です。
器具・装置に着色しやすい食品
カレーやトマトソース、ブルーベリーなどは器具・装置に色が移りやすく、見た目を損なう恐れがあります。
器具・装置に引っ掛かりやすい食品
ニラ、ネギ、えのきなど長さがある野菜は器具・装置に引っかかったり挟まったりしやすいので、短めに切って食べるのがお勧めです。
器具・装置に挟まりやすい食品
ハンバーグやミートソースなど挽き肉を使った料理、また麺は歯と器具・装置の間に挟まりやすいので注意しましょう。