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受け口も拡大床矯正で改善!

「うちの子、下の前歯が前に出ている気がする」「しゃくれて見える」——こうした相談は、実は年々増加しています。下顎前突、いわゆる“受け口”は、見た目だけでなく、かみ合わせや発音、顎関節の発育にも深く関係しています。

その受け口の早期治療において活躍するのが「拡大床矯正」です。

【臨床例】8歳・男児:反対咬合と上顎劣成長の症例

来院時、正面から見て下の前歯が上の前歯を完全に覆っている状態でした。診断の結果、上顎の発育が不足しており、相対的に下顎が前に出て見える“機能的下顎前突”と判明。特に上顎骨の横幅が狭く、舌のスペース不足や口呼吸も併発していました。

この症例では、上顎を側方かつわずかに前方へ誘導するため、拡大床を導入。約6ヶ月間の使用により、上顎前歯が下顎前歯よりも前方に位置する「正常咬合」に改善されました。同時に、発音の明瞭化や舌の位置安定、鼻呼吸の習慣化も確認されました。

拡大床が受け口に効く理由

成長期の骨格はまだ柔軟で、適切な方向に刺激を加えることで自然な成長を誘導することができます。拡大床によって上顎を広げると、舌が高く正しい位置に収まりやすくなり、上顎の前方成長を促します。また、骨格のバランスが整うことで、下顎が後退する“補正的変化”も期待できます。

もちろん、すべての受け口に拡大床が適応となるわけではありません。骨格性の重度な下顎前突は、外科矯正や他の装置との併用が必要な場合もあります。しかし、特に6〜9歳ごろの“成長期初期”に診断し、治療を始められれば、非侵襲的かつ短期間で効果を上げられる可能性があります。

「放っておけば自然に治る」は危険

受け口に関しては「乳歯のうちは様子見で大丈夫」と言われることがありますが、それが本当に正しいかは専門医の診断が不可欠です。成長のピークを逃すと、非外科的な選択肢が限られ、より大掛かりな矯正や外科的介入が必要になることも。


まとめ

拡大床矯正は、単に歯を並べるための道具ではなく、成長を味方につけた“機能的誘導装置”ともいえます。特に、上顎の劣成長によって生じる機能的下顎前突に対しては、早期介入により劇的な改善が期待できます。お子さまの歯並びに違和感を覚えたら、早めの受診と精密な診断を受けましょう。

何か疑問、お困りのことがございましたら、お気軽に当院スタッフまでお尋ねください。

土日も夕方5時まで診療いたしております。

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井高野あおぞら歯科

大阪市東淀川区井高野3-2-40 1階

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